概日リズムとは、一般的に「体内時計」と言われているものです。
Wikipediaによると、
約25時間周期で変動する生理現象と表現されています。
そうなのです。
健常な人でも、放っておいたら体内時計は25時間周期なのです。
しかし、朝日を浴びたり、定時に食事をしたりという
生活リズムを普通にこなすことでリセットされ、
地球の24時間周期に合わせて生きていけるのです。
このリセット機能が何らかの理由で壊れてしまった、
もしくは最初から機能していない、
そういう障害?症状?を
概日リズム睡眠障害と言います。
この概日リズム睡眠障害には
後天性と先天性があります。
後天性は皆さんもよく知っている「時差ぼけ」だったり、
夜勤や三交代の仕事から通常勤務に戻った時、
適切な時間に寝起きできない一時的な状態の人たちです。
先天性は、
生まれながらなのか、
生まれて間もなくなのか分かりませんが、
リセット機能が働かない状態の人たちです。
この先天性の睡眠障害には更に4つのタイプがあります。
Wikipediaには
・睡眠相後退症候群 (Delayed sleep phase syndrome, DSPS): 睡眠相が望ましい時間帯から遅れて固定し、前進させることが困難な状態。
・睡眠相前進症候群 (Advanced sleep phase syndrome,ASPS): 睡眠相が望ましい時間帯から慢性的に前進しており、後退させることが困難な状態。
・非24時間睡眠覚醒症候群: 24時間周期の環境で生活しているにもかかわらず入眠・覚醒の時刻が次第に遅れ、24時間より長い周期で推移する状態。
・不規則型睡眠・覚醒パターン: 睡眠や覚醒の出現が不規則に起こり、一日に複数回睡眠する。
なんのこっちゃですよね。
分かりやすい画像が載せられていましたので、
お借りしてみました。
(左クリックで拡大できます)
個人差があるので絶対にこの範囲という訳ではありませんが、
一番上が通常の睡眠における入眠時間と起床時間です。
次が睡眠相後退症候群。
朝方の3時4時に入眠し、昼間に起床…
4番目が睡眠相前進症候群ですが、
睡眠相後退症候群とは逆に
夕方から寝て、深夜に目ざめるパターンです。
この睡眠相後退症候群と睡眠相前進症候群は
一般的な睡眠時間とは言えない時間に入眠&起床するとはいえ、
その時間で固定されているようなので、
予定は立てやすいと言えます。
一番社会に適合できないのが、
3番目の非24時間睡眠覚醒症候群と
5番目の不規則型睡眠・覚醒パターンです。
非24時間睡眠覚醒症候群は毎日30分から1時間
入眠時間がズレていきます。
入眠時間がズレるので、当然起床時間もズレます。
毎日30分から1時間ズレる予定で授業をやってくれたり、
出勤時間をOKしてくれる職場は皆無なので、
タイミングによっては障害者本人にとっての
「深夜」に授業を受けたり、仕事をしたりしなければいけませんが、
この概日リズム睡眠障害の一つの特徴として、
体内時計が頑固すぎて、
そう簡単に調整できないところです。
特に最悪なのは、
5番目の不規則型睡眠・覚醒パターン。
図にもあるように、入眠時間も起床時間も
毎日・毎回、てんでんばらばらで、
本人でも全くその時間を把握できないため、
完全に社会に適合できません。
健常者の皆さんも、
様々な理由で数日間完徹したり、
1、2時間の仮眠だけで数日活動したりしたことがあれば
それが体にどんな悪影響があるかご存じでしょう。
集中力が無くなったり、眩暈がしたり、
頭痛や吐き気がしたりなんてのはまだましな方。
寝不足が続けば、免疫力が低下し、
様々な病気のリスクを高め、
最悪死に至ることもあるのです。

概日リズム睡眠障害を抱える人が、
一般的な生活リズムに無理やり合わせようとすることは、
上記のような慢性的睡眠不足のリスクを負う
ということなのです。
なので、決して侮ることのできな障害なのです。
